手乗りメジロ
それは金曜日の事でした
大きなカメ虫が、まるで蝿のように
ぶんぶん飛び回り、五月蝿い事この上なし。
まだ冬だというのに迷惑なやつ、成敗してやるワイ。
と、立ち上がったのですが、臭いのはかなわん。
そこで大きな布を振り回して、それに止まらせようと
試みた訳です。
これが大成功。慌てて外に飛び出し、布をバタバタと
はたいたのであります。
その時、何かの気配を感じて振り向くとヒメツルソバの
茂みで目白がうずくまっていました。
脳シントウを起こしているのか動かない
暫くすると、目がぱっちりと開き、意識も戻ったようだが
まだ動かない。
よしよし私が直して進ぜようと優しく手で包み込み
気を注入してやると、あーら不思議、メジロは私の手のひらで
お辞儀をしてくれたのであります。
それから彼?は私の頭の上で2回輪を書いて、飛び去って行ったのでした。
目出度し目出度し。
メジロの恩返しがあるんじゃないだろうかと密かに期待しています。
ここ迄書いて、ひょっとしたら私がはたいていた布に
ぶつかったのかも?と思ったんですが、
もし、そうだとしたらとても鈍いメジロであることよなあ。
私は決して悪くないですよねえ?
仕返しに来ないだろうな‥‥
ヒッチコックを思いだした。