独り住まい 3

kazurateiutubo2008-12-16

入学式までまだ間があったので、
一時家に帰って、三月の末に上京した。


久し振りに自分の部屋に入ると、どうも雰囲気が違う。
家具はそのままだし、雑誌も机の上に散らばってる。
皆、このアパートを出た時のままだ。
何だろう、微妙に空気が以前と違う。


腹が減ったので、インスタントラーメンを探し出し、
ナベに水を張って、コンロのスイッチを入れる。
「ラーメン食べる僕は♪こいけさーん〜♪レレレのおじさんおでかけでーすか〜」
デタラメの歌を歌ってると
なんか変な視線を感じる。


何かの気配に振り返ると、綺麗なお姉さんがベッドに腰掛けて
僕に向かって微笑みかけている。
あー、やっぱい綺麗なお姉さんがこのアパートには付いて来るんだ、などと
馬鹿な事を考えながら、愛想笑いを返す。


「一緒にラーメン食べませんか?」
「もう、頂いたわ」
綺麗な足が目に飛び込んで来た途端、鼻血が飛び出して来た。
それから先の事は、覚えていない。