秋物語

kazurateiutubo2011-10-09

今回の限定焙煎はコスタリカと秋物語です。


友遠方より来たる
また楽しからずや。


晴一は友達を砂蒸し温泉の連れて行きたかった。
それというのも、こういう機会が無いと砂蒸し温泉に行く事もないし、
自分自身が行った事が無いというのは、地元の人間としてどうかという
思いもあったのだ。
ひょっとしたら、よその人に話をする機会があるかもしれん。
そしたら小さな観光大使だ。等と言い訳を胸に早速、浴衣に着替え、
砂場に横たわる。


砂かけオババがスコップで砂をかけると、一気に熱さが背中から
押し寄せてくる。
暫くすると血管がドコドコと脈打って来た。
目安は十分だから、後二分ぐらいだな。


さっきから小さな子が頭近くで騒いでいる。
急に静かになったなと、横目で見ると、
なんと、おしっこをしているではないか。
母親が「あら、あら」と声を上げる。
父親曰く、「自然乾燥するからほっとけ、ほっとけ」
おい、なんとかしろ。こっちは砂に埋まってるんだ、と思ったが
あっちも同じ状態で、動く様子は無い。
トホホのまま二分経ち、体をひねると簡単に起き上がれた。
海風がとっても心地いい。


帰り際、さっきまで客が居た隣の砂蒸し場は、満々とお湯が張られている。
「入るな、80度のお湯で消毒中」の立て札。
それを見てほっとした晴一だった。

詳しくはこちらhttp://www2.synapse.ne.jp/arakiya/2011gentei/akimonogatari.html