家電物語二話 ジクジタル家電

今晩は。
私はガス給湯器です。
家電だと言われると忸怩たる思いがあるのですが・・・。


一応、電気は使うし、停電したら動かないし、
まあ、家電物語に載せてもらってもいいかな？と思って。


最近、ここの夫婦がこそこそ話ししているのを
聞きました。
話はショッキングな内容でした。
｢お払い箱｣｢旧式｣｢アナクロ｣色んな言葉が頭の中を
駆け巡りました。


皆さん、もうお分かりと思いますけど、
そう、あの、言葉にするのも憚られる｢エコキュート｣の話でした。


｢年取って電化すると、その機能に自分達が付いていけないよなあ｣
｢そうよね、替えるのなら今の内かもね｣


ずーと一人、壁の外で、寒い日も雨の日も地味な作業をしてたというのに。
私がお湯を沸かさなければどんだけ困る事になるか、
知ってる癖に！

ちょっと寂しかったんです。
嫉妬したんです。
だから、すこーしだけ意地悪したんです。
私の事、どう思ってるか試して見たかったのです。
それで、湯舟にお湯が張れないように細工してみました。


お家の人は、直ぐに修理を依頼して直しました。


やっぱり、私が必要なんだと、ちょっと安心しています。