コンニャクは手強い。

kazurateiutubo2006-06-30

 昨日の朝日新聞の俳句に、ところてんの句が出ていて、それで思い出したけど
昔、コンニャクは一斗缶に入っていてそこから取り出して売っていた。
缶には水が入っていて、灰汁のせいか濁っていて、臭かった。客が来ると
そこから取り出して売るのだが、濁っていて見えないから、手探りして探す事になる。
すぐに見つかれば良いが、在庫が残り少ない時は大変だ。肩まで臭い水に漬かりながら
探さなくてはならない。
 
また、そのままのコンニャクを買ってくれれば良いのだが、突いて売る時もある。「突く」とはなにか?
今なら、糸コンニャクとして細いのが売られているが、包装資材や保存方法が発達していない当時は
そんな物はなく、ところてん突きみたいなもので突くのであった。
 それが、ごつくて重いのだ。子供の手には余る大きさだった。
木の厚みも2cmぐらいあり、針金を鉄枠で固定してところてんの太さに切るようにしてある。
 
ところてんだったら、ちょっと押せば、「あれー」と言いながら、つるつるのところてんに
切れてくれるが、コンニャクはそうはいかない。なんせ、土の中でしっかりと育って来ているから
根性が入っている。ちょっとやそっとでは、ところてん状にはなってくれないのだ。
しまいには、押す棒を腹に当て、両手で先を持つ。且つポリ袋で被って、その中に落ちるようにする。
これが、子供には難しいのだ。大人の女の人にもかなりの力作業だったように思う。

そして、今、私はコンニャクが嫌いだ。